一時期、流行りで多く飼われたフェレットですが、その時期に飼われた子達が高齢化してきています。
今回はフェレットの病気についてです。
【副腎疾患】
症状としては
- 脱毛
- メスでは陰部の腫れ
- オスでは前立腺の腫れ ・排尿困難
- 皮膚の状態(かゆみ・フケ)が悪くなる
- 進行してくると貧血
- などといった症状が現れてきます。
原因は、副腎で作られる性ホルモンが異常に増加してくる事が関係しています。
フェレットは生まれた時に去勢・避妊手術をされている事がほとんどですが、
手術の有無はこの病気に関係がありません。
また5歳前後の高齢に差し掛かった時期に病気の発生率が高くなります。
治療としては、ホルモン剤注射(当院では1回6千円)を行います。
この注射により症状を抑える事が可能です。
もしホルモン注射で症状が治まらなければ副腎腫瘍の可能性もありますので、血液検査や手術が治療に必要な場合もあります。
【インスリノーマ】
まず血糖値は体内を流れる血液中のグルコース(ブドウ糖)の濃度のことです。
血糖値は、高すぎても低すぎても身体によくありません。
その為に血糖値を正常に保とうとする機能が身体に備わっており、血糖値を下げるためにはインスリン、上げるためにはアドレナリン、グルカゴンなどといったホルモンが作られています。
インスリノーマは、血糖値を下げる為のインスリンが過剰に増えてしまい起こる病気です。グッタリ、あるいはフラフラする、よだれを垂らすなどが見られる低血糖状態になり、放置していると死に至る事があります。
治療は、血糖値を上げる薬を投与します。
また食べる事で血糖値が下がり過ぎないように、フードを常に食べられる状態にする
事も大切です。
その他で、フェレットに多い病気としてはリンパ腫や心臓病がみられます。
いずれも高齢の時期に発生率が高くなりやすい病気です。
我が家にも8歳になったフェレットがいますが、現在心臓病を患っております。
その為、フェレットに対しては感情的になりがちなもので…以下は個人的な想いを綴らせて頂きます。
フェレットの寿命は6~7歳といわれています。けして長くない命ですが、その間はなるべく元気な姿で一緒に過ごして頂きたいと思います。
どの動物・どの病気にも言える事ではありますが、「ちょっと最近おかしいな・・・」を発見する事、そう感じたら動物病院で診てもらう事が飼い主に出来る事として大切だと感じております。
小さな変化に気付かれてたら、それを獣医師にどんな事できちんと伝えて頂き、それに対してこちらは誠心誠意の対応をいたします。
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